ドラックストア業界7位の株式会社サンドラックは、売上高・経常利益ともに10年で3倍以上、売上高7,000億円と急成長しているドラックチェーンです。
薬剤師にはサンドラックグループ内に4種類のキャリアプランが用意されています。応募前に事前に希望店舗へ見学に行き、働いている人と商品についてでも良いので話しをしてみましょう。
なお、キャリアにより年収交渉が可能なので、転職エージェントの利用がオススメです。
目次でわかるサンドラッグ
株式会社 サンドラッグは東証一部上場企業の業界トップクラスの企業です。
サンドラックにはグループ企業があり、『サンドラック』(直営・フランチャイズ)『サンドラックファーマシーズ』『星光堂薬局』『サンドラックプラス』『ダイレックス』の名前で全国1,027店舗を展開しています。
2017年3月期 経常利益率・額ともに急上昇中の株式会社サンドラックは平均年齢33歳の若い社員が活躍中です。
社名:株式会社サンドラック |
本社所在地:〒 183-0005 東京都府中市若松町1丁目38番地の1 |
代表者: 代表取締役会長 才津 達郎 / 代表取締役社長 赤尾 主哉 |
設立: 1965年4月8日 |
従業員数: 11,773名(グループ連結)(2017年3月末現在) |
売上高: 39億3,120万円 |
事業内容: ドラックストアチェーン経営、調剤薬局経営、フランチャイズ・ボランタリーチェーン店への商品供給と経営指導 他 |
出店数:店舗:1070店舗(直営店638店舗、FC店57店舗、子会社375店舗)※2017年3月現在/物流センター全国27か所 |
出店地域: 首都圏・東北・甲信越・東海・関西・中国・九州と全国に店舗を展開 |
転勤の有無:全国転勤あり:ナショナル社員(給与327,000円) 全国転勤なし:リージョナル社員(給与304,000) |
正社員は全国転勤が可能な人向けのナショナル社員と全国転勤ができない人向けのリージョナル社員があります。リージョナル社員には全国転勤はありませんが、エリア内での店舗異動がありますので勤務地にこだわりがある人は応募時に確認しましょう。
ちなみに、ナショナル社員とリージョナル社員では給与が23,000円/月で異なります。社員の平均年収は514万円。ドラッグストアの平均年収の中では低いほうだといえるでしょう。
しかし薬剤師は、それに加えて薬剤師資格手当、OTC手当など様々な手当がついてきます。15年研修といった長期目線での育成体制があり、長く勤めれば600万~、役職がつけば800万~に!
ただし店舗や条件にもよるので、詳細をよく調べて転職するように!これから解説していきます。
『人材教育こそが最大の戦略』をスローガンとして掲げているサンドラックでは人材の育成に力を入れ、15年間かけた教育プログラム『入社15年教育カリキュラム』を用意し着実にステップアップできるようにしています。
【入社15年教育カリキュラムの例】
入社1~2年目:基礎知識編(作業、販売・接客、商品などの知識を身につける)
3年目以降:マネジメント編(責任者としてのリーダーシップや業務を身につける)
研修は機能や設備が充実したサンドラックの研修センターにて、オリジナルテキストを使用して実施されます。
また、調剤研修ではサンドラックファーマシーズへ出向して実務経験を積めるという、充実した内容になっています。
サンドラックの研修は1人1人のキャリアプランに基づき、4つのキャリアプランに分かれて実施されます。
このように、すべての販売パターンを経験しながらキャリアアップして、薬剤師として調剤のエキスパートや店長を経験した後に本部勤務として、DI業務(お客様の問い合わせ応対)、エリアマネージャー、PB商品の企画スタッフとして勤務します。
なかには、店舗運営や調剤経験を生かして実家の薬局を経営したり独立開業、またはビジネスマナーを生かして製薬業界や治験業界へ転職する人もいます。
転職先として1番多いのが同じドラックストア業界です。
ドラックストア業界の転職市場では、サンドラック出身者は市場価値が高いため他社へ応募すると歓迎されます。
なぜなら、サンドラックの研修制度が充実しているうえ、店舗でのOJT研修でもテキパキと動けるように教育をしていたり、売り上げ目標に対する意識の高さが身につくように指導しているためです。
充実の研修制度で、自分の目指すキャリアを築くことができる。
⇒ドラックストアでも、薬剤師としてのスキルや知識を生かした働き方を実現可能!!
しっかりとした知識を身につけてお客様の役に立ちたい人や、将来的には独立したい人、さまざまな要望に応えられる研修制度とキャリアステップが用意されています。
ドラッグストア | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
マツモトキヨシ | 732万円 | 45.0歳 |
サンドラッグ | 514万円 | 32.5歳 |
スギHD | 645万円 | 39.2歳 |
ツルハHD | 784万円 | 44.2歳 |
ココカラファイン | 643万円 | 44.3歳 |
大手ではありますが、他の大手ドラッグストアに比べて平均年収は低めです。しかしそれは、平均年齢とあわせてみると、若手社員が多いから…というのも、平均値を下げている一因です。
それは充実の研修を受け、独立や転職、関連会社に出向など、様々なキャリアを選べる裏返しでもあります。
実力をつけたい若手薬剤師にとっては好環境。
薬剤師に関しては、手当は薬剤師資格手当以外にも、OTC手当もあり充実しているといえます。
実際の給与はOTC店舗勤務と調剤薬局勤務で差があるようです。
なぜなら、残業時間が調剤薬局は40時間/月に対し、OTC店舗は200時間/月と残業代で大きく給与が変動するためです。
ただし、OTC店舗の残業代には注意点が2つあります。
1)残業は事前に店長へ申告しなければならず、実際には月に200時間残業しても160時間分しかもらえず、残りの40時間はサービス残業になります。
これは、店舗の売り上げ目標を確保するために、月初に利益率を換算しながら1人当たりの最大残業時間を設定するため、設定した残業時間を超える分はタイムカードを先に打刻して作業をする暗黙のルールが存在するからです。
2)第1類医薬品を店内でお客様が手に取れる状態で陳列している店舗では、みなし残業代制の給与であるため、20時間~30時間/月の残業が発生しても残業代はつきません。
OTC店舗の賞与は基本的には月給×2+αですが、+αは売り上げ目標の達成率により変動します。
過去には売り上げ目標を達成していないために、マイナス賞与もあったようですが労働組合の交渉により現在はマイナス賞与の制度はありませんので安心してください。
調剤薬局には店舗の売り上げ目標制度がないため、個人責任のミス率(売り上げに響くような)で当初支払われる予定額からのマイナスがあるようです。
このように、賞与の評価はかなりシビアなようです。
・転職エージェントを使って、しっかり給与体制を確認しておこう
・OTCと調剤では残業時間が違うので、当然残業代も大きく異なる
⇒残業代のアリ、ナシで収入が大きく変わることも踏まえてキャリアプランを考えておきましょう。
サンドラックのOTC販売方法は2種類あります。
1)レジの後ろに第1類医薬品を陳列して販売する方法
2)店内でお客様が手に取れる状態で陳列して販売する方法
2)の販売方法では、薬剤師が常に第1類医薬品の陳列棚のそばにおり、いつでもお客様の相談に乗れるようにしています。
そのため、薬剤師はレジ対応や雑貨類の品出しは行いません。
この販売方法は他社では非常に少ない販売方法です。
現在、サンドラックでは超高齢化社会にともない健康に対する関心が高くなっているとを受け、ドラッグストアの在り方を変えようとしています。
現在は雑貨販売化しているドラッグストアを「生活者のホームドクター」として地域のお客様に活用してもらうべく、専門性の高いドラックストア作りへと、推進。だからこそ、薬剤師が医薬品とお客様に向き合えるような、販売方法を行っているのです。
開店前 9:30~10:00
・品出し(第1類医薬品を中心とした医薬品、サプリメント、健康食品、コンタクト用品がメイン)
営業中 10:00~21:00
・品出し(品出し量が多い時は開店後も行う)
・接客(お客様からの医薬品に関する相談が優先だが、その流れで雑貨類の質問も受ける)
・発注(第1類医薬品を中心とした医薬品、サプリメント、健康食品、コンタクト用品がメイン)
・特売(広告)、POPの準備
・自分が担当している商品の値段が合っているかチェックしてPOPの発注
・部下の指導(接客対応、医薬品の知識など)
・数字の管理(推奨品の売り上げ状況や売れ筋商品などの分析)
・売り場の管理(自分が担当している商品の値段入力や在庫チェックなど)
閉店 21:00~22:00
・推奨品のレイアウト変更
・営業時間に終わらなかった仕事の処理
店内でお客様が手に取れる状態で陳列して販売する店舗では、上司や同僚(同じ仕事をする人)がいません。
そのため、初めはOTC中心の店舗で経験を積んでから配属されます。
自分のペースで仕事を進めることができますが、お客様対応以外は黙々と事務作業をすることが多いうえ、栄養ドリンクなどの重い物を持つこともあります。
サンドラッグでは企業の方針として「生活者のホームドクター」を目指しているため、調剤薬剤師を多く育成する傾向にあります。基礎をしっかり身につけてOTC併設調剤やOTCへ配属しますが、必ずしも本人の希望が通るとは限りません。
本人が調剤指導者・薬局長コースを希望していても、調剤の現場では正確かつテキパキと仕事ができない人でないと務まらないため、おっとりマイペース型の人や調剤技術に不安がある人はOTCへ配属されます。・薬剤師としての知識を生かした働き方ができるOTC店舗アリ!
⇒薬剤師としての知識を生かした働き方ができるOTC店舗アリ!
店舗のメンバー全員で協力して売り上げ目標を目指すチームワークを重視した働き方よりも、マイペースで黙々と(時折お客様対応)仕事をしたい人にはピッタリです。
・地域の相場は知っておこう
⇒納得した転職をするために、同じ地域のドラッグストア求人と見比べてから転職がおすすめ。薬キャリなど、ドラッグストア転職に強い転職エージェントに頼るべし。
サンドラッグで勤務する前に、店舗ごとの特徴を知っておくべきです。
研修制度は整っていますが、店舗ごとに強みが違うので、処方箋調剤が多かったり、接客がメインだったりと仕事内容が様々なんです。もちろん残業時間や給与も、地域・店舗によって大きく違います。
ブラックな店舗を避けるために気を付けるべきポイントをまとめたので、このチェックポイントを忘れずに面接・店舗見学に挑んでください!
いつも求人を出している薬局なのか、今回だけなのか
求人を出した過去があればどのぐらいのスパンで新規募集出したのかチェック!
求人募集が頻繁であれば、離職率の高いブラック求人の可能性あり
忙しいか、難しい仕事のケース大。高給の根拠をチェック!
キャリアアドバイザーは自分の意見を言ってくれる薬剤師、大歓迎!
要望・不満・疑問点をクリアした求人を新たに探してもくれる
若くて長時間働ける人しか続かない職場かどうか、チェックできるポイント
若い人や転職者が馴染みにくい原因が隠れているかもしれないのでチェック
長い間うまく職場がまわっていて欠員なかったケースもある。
書類が溜まっていないか、整理整頓がなされているかなどチェック
薬剤師が疲れている職場は、環境が荒れていることも多い。
◆薬キャリ