一般的に女性が圧倒的に多い職業だと言われているのが「薬剤師」です。
特に結婚出産など女性特有のイベントが多い女性薬剤師は薬事業界でもキャリアを築いていくには働き方や勤務先を見直していくしかないのです。
なぜ女性が転職する際に調剤薬局を選ぶのか…現役薬剤師がリアルな目線でご紹介していきます!
目次
調剤薬局は市街地に多くしかも近距離に点在しています。ママ薬剤師にとってこれほど有り難い勤務条件はほかにないというのが現実です。
どういうことかと言いますと、それだけ小学校や保育園の周りに多く立地しているので「お迎えの時間」を気にすることなく最寄りの調剤薬局を転職先に選ぶことが出来るのです。
しかもそこまで早い時間からではないので、子供や旦那さんを送り出してから出勤、帰ってくる前に退勤をして夕食の支度をするなんてことも可能です。
病院だと限られた立地にしか開院していないため、そこを選ぶと子供のお迎えが遅れてしまうことを危惧してしまいどうしても調剤薬局を優先してしまうのです。
忙しい大学病院の門前などをチョイスしなければ街の調剤薬局は選び放題だと言えるでしょう。
調剤薬局では門前医院の営業時間に合わせて開局しているため法外な残業はありません。
従って時間単位で動くパートさんが多いのも頷けますよね。残業が少ないので保育園のお迎えもしやすく常勤でも十分にライフスタイルを崩すことなく勤務することが出来るのです。
特にパートのママ薬剤師が多いと子供の病気でお休みなんて時にも互いに休みを交代してあげやすいのも調剤薬局ならではだと言えるでしょう。
調剤薬局の大きな魅力は忙しさが変わりづらい(把握しやすい)点です。
1日に処理をする処方箋の枚数と対応する薬剤師の人数が分かればおおよその忙しさは確認できますから自分がどういった調剤薬局で働きたいかがしっかりしていれば、希望に近い薬局で働けるでしょう。
育休が終わるタイミングで調剤薬局に転職しました。
自宅から薬局まで自転車で5分、子供が通っている小学校までは薬局から3分ぐらいの場所にあります。保育園時代も10分ぐらいでしたから病気になった際にもお迎えがしやすく、本当に楽に子育てができましたし、専業主婦にならなくて良かったです。
職場には同じ形で働くパートさんがいるのでお互いのスケジュールを確認しながらシフトを提出しているのでかなり助かっています。
現在は通学路がすぐ近くなので学校帰りに子供が寄ってくれるので安心して働けています。一般の仕事で働いているママ友たちは通勤とか休みとか大変そうなので今の職場はかなり恵まれていると思います。
子供は小さいのですがキャリアを活かしていきたいので管理の常勤で頑張っています。勤務して3年目ですが転職の際に門前薬局のそばに保育園があることが条件で探していました。実際、そこまで難しくなく転職できました。
保育園の保護者会や生活発表会等のイベントにも昼休みをずらしながら参加ができています。まだ小さいので保育園を急遽休まないといけないこともあるのですが、周りの薬剤師や社長もすごくいい方で気持よく休ませて頂いてます。
前職は病院で休むと言ったら上司からグチグチ言われていたので今の環境は助かっています。キャリアを生かしながら生活のバランスもとりたいという希望はかなり無理があると周りにも言われましたが、面接時にはっきり伝えたことで今の職場と巡り合えたと思っています。
女性薬剤師には調剤薬局がオススメと言いながらも選び方には注意が必要です。調剤薬局は病院などと比べると限られたメンバー、空間で仕事をしないといけないためにトラブルが多いのも事実。
クセが強すぎる経営者やパワハラセクハラが当たり前の管理薬剤師…など色々な体験をしている薬剤師もいますので、働きやすい調剤薬局を選ぶ必要があります。
ハローワークなどの自力ではなく、転職サイトのアドバイザーに評判を聞いてみるなど、第三者目線を入れた方が良い転職ができるのです!
調剤薬局に限らず一般的に女性が多いとどうしても派閥みたいな面倒な人間関係が発生することも否めません。出来るならば避けて通りたいですよね?
しかし逆手に取ればお子さんの進学や進級のタイミングで異動を申し出るのもありです。
家庭や子育てと両立させるために職場の環境は二の次と我慢をしている人も少なくありません。まぁどんな職場でも働きやすい人もいれば働きにくい人もいるので何を重視をするかが大切になってきます。
調剤薬局が在宅に大きく関わっていることは周知の通りです。しかし薬剤師ママにとって致命傷ともいえる大きな要因になってしまうこともあるのです。
施設やご自宅に伺い服薬指導をする際に白癬菌や風邪、伝染病をダイレクトにもらってくるのでお子さんにうつってしまう可能性があるのです。
予防接種をしているから大丈夫だと半ば強引に経営者から言われてしまうと行かざるを得ないですよね。お子さんが本来もらわなくてもいい病気に罹ってしまうのは決して本意なことではありませんよね。在宅業務が少ない調剤薬局を選ぶ選択肢ももっておいた方がいいでしょう。
勤務先の近くに保育園があればママ友とのお付き合いももれなく付いてくるかと思われます。仲良くなれば忙しい時にはお迎えに行ってもらったり、子供同士の交流にもなにかと便利な関係性だと言えるでしょう。
しかしながら、薬剤師という職業を明かすまでのお話です。医療従事者というだけで薬のことを過剰に聞いてきたり、日中夜間かまわず子供の体調を相談してくる面倒な付き合いに発展してしまうのです。
そんな図々しいママ友を邪険にしようものなら、一晩のうちにハブられてしまいます。保育園選びもやはり同業者である薬剤師ママが居る園を選ぶのも穏やかに働くひとつの方法ではないでしょうか。
政府による働き方改革でパート勤務にも賞与という考え方に準じて、調剤薬局でもパート薬剤師ママに支給する動きになりつつあります。
しかしながらここで要注意です。せこい調剤薬局の経営者は本来の時間給からチョットずつお金を差っ引き、それを賞与にして支給していることがあります。パート薬剤師にも賞与があることで浮かれすぎてしまい、時間給が下がっていることに気が付かなかった・・・なんてことにならないようにしましょう!
もし応募先の調剤薬局に不安があるようならば過去の求人票と見比べてみる事をオススメします。
産休と育休を取り元の職場に戻るかと思えば、そうはいかないのが薬剤師ママなんです。
やはり今までの働き方では到底「子育てなんて出来ない!」と感じての転職ではないでしょうか。独身時代とは違って子育て優先となるのならばいっそのこと転職してしまおうということでしょう。もしくは人間関係の煩わしさから転職のタイミングを産休明けと考えてしまうことも多いでしょう。
女性薬剤師さんの多くが産休・育休明けに転職する人が多いのです。
逆に「妊娠をしてしまったから退職しなきゃ…」なんて思う必要はありません。
しっかりと産休・育休期間を全うして、どういう風に子育てをしていくのか、働くのかをじっくり考えた上で転職活動に踏み切った方が利口です。使える福利厚生はシッカリと使い切りましょう。
また子供さんの成長の過程で転職することも多いと言えるでしょう。年齢が大きくなるにつれて手が離れるので扶養を外れたり、パートから常勤に切り替えるのも薬剤師ママにとっては転職のチャンスでもあります。
どちらにせよ薬剤師が足りない状態が続く間はある程度自分都合の転職でも受け入れられます。
一般的に産休とは出産予定日の6週間前と産後8週間取得できる制度のことを指しています。企業によっては1年間の育児休業を取得できるところもあるようです。
調剤薬局でも同じように一般と変わらない制度があります。
女性が多い薬剤師の世界なので経営者もなんとか離職を防ぐためにも産休育休と併せて復職時のボーナス等も用意していることもあるようです。比較的復職し易い環境ですが、やはり薬剤師不足ならどこに転職しても優遇されているのが現状です。
小規模な調剤薬局では就業規則もあってないようなものなので経営者と直接交渉もできることが多いと言えるでしょう。
まずはどういうスタンスで働きたいかをしっかり考えてから転職活動に踏み切って下さい。